2012/10/17

おたがいさま。

何という速さ!既に10月中旬を迎え、郵便局へ行くと「年賀状のご予約はお済みですか?」と質問されて、もうそんな時期?!と驚きます。小さな田舎の郵便局では、お客様との人間関係によって売上の増減が分かれるのでしょう。

私が得意とするのは30代以上の働く女性が抱える人間関係の問題ですが、最近、自分の人間関係を深めるような、新しい体験をしました。

人と人の繋がりは、人間同士の間に流れ、やり取りされる親切や優しさ、正直な思いやりなどで太くなったり、細くなったり、あるいは途切れたりします。

私の人間関係は、昨秋、犬を国道で保護したあたりから変わってきました。なぜなら、犬を散歩させていると必ず、同じように犬を散歩させている人たちと言葉や情報を交わすようになるからです。

そこから、それまで話したことがなかったご近所さんや、新たに引っ越された来て犬を飼っている方たちと、交流が始まりました。決して深いものではなく、顔を観れば挨拶をする、犬の健康状態について情報交換しあったりする関係でした。

ところが。

最近、私の犬が逃げ出すという事件が起きました。いなくなった2時間後に警察から連絡が来て、無事見つかったのですが、見つかるまではハラハラしっぱなしでした。

犬が走り去った場所は(昔は繁盛していたであろう)商店街の近く。ある大きな物音に驚いて、パニックになってしまったのです。

けれど、この商店街という場所が幸いしました。見ていたおじちゃん、おばちゃんたちが「あっちに行ったよ!」と口々に教えてくれたのです。魚屋のお父さんは近所の神社を見回ってくれたり、配達の時に車をゆっくりと走らせて犬を探してくれました。雑貨屋のおばちゃんは自転車で回ってくれて、八百屋のおばちゃんは私が渡した愛犬の名刺にほれ込んでいました。(笑)

この人たちは「ただ現場の一部を見ていた」だけです。もし、あなたの仕事中に起こったことなら、どうしますか?

ご近所の本屋さんにも愛犬の名刺を渡して(こういう時、写真の情報が生きてきます)もし見かけたら連絡してほしいとお願いしました。

すると、散歩でよく会う奥さまが出てきて「一緒に探します!」と言って下さったのです。ご主人も賛成してくださって、仕事時間中なのに奥様を外に出してくださいました。

数軒隣のご近所さんは足が悪いのに、私が渡した犬の名刺をあちこちのコンビニ店やタクシーの運転手さん、あるいは植木を刈っている人や車の整備工場の人などに見せて、聞いて回ってくれました。

交番で遺失物届(犬は個人の財産として、法律上、モノ扱い。つまり、落し物、になります。)をこと細かに書いて、愛犬の名刺とともに提出しました。担当者は見つかったらもちろん、保護しておきますよ、と言ってくれました。

たった1匹の犬がいなくなっただけなのです。

私も必死でしたが、こんなにたくさんの他人が、こんなに親切に助けてくれるなんて。本当に驚きました。私が今まで体験したことのない、大きく素晴らしいサポートでした。

犬が怪我もなく無事に戻ってから、魚屋さんにも、雑貨屋さんにも、八百屋さんにも、本屋さんにも、ご近所さんにも、お礼と報告に伺いました。皆さん、無事に見つかって良かった良かった、と笑顔で言って下さいました。

私はこのとき、「おたがいさま」という人間関係と心の余裕について感じずにはいられませんでした。困ったときはお互い様、というのは自分に精神的余裕がなければ「そう、大変ね。」の一言で終わってしまいます。

こうやって文字にして書いてみると、改めて、自分がどれだけ豊かさを与えられたのかに感動します。

私は、あらためて自分に言い聞かせました。「私は豊かさを受け取ってもいい」。申し訳ない、という罪悪感なしに、他人のサポートをめいっぱい受け取って良いのだ、と自分に何度も言いました。めいいっぱい受け取ったら、今度は自分が「ありがとう」と伝えれば良いのです。

本当に心配した2時間の出来事でしたが、私にとってはとても大きな出来事でした。今、皆さんの心には「お互い様だから」と言えるくらいの余裕がありますか?それとも・・・?



0 件のコメント:

本日のメッセージ

【自己紹介】 中村久美恵 BBSH2011年卒業BHSプラクティショナー💖動物が大好きなエネルギーヒーラーです💛犬2匹猫30匹をお看取りした経験から、ペットロスのヒーリングサポートをしています。こんにちは、中村久美恵です^^ 今日もあなたが目覚めるメッセージ♡お届けします。 ...